◆名前の由来・意味
「明るい香り」という名前の通りの印象の方ですね、と関わる方からおっしゃっていただいています。
自分自身、人との関わりや繋がりの中で、笑顔であることや明るい雰囲気で接することの大切さを実感する毎日です。
けれど、自分自身が「明るく朗らか」であると素直に受け止められるようになれたのは、実は大人になってからでした。
◆名前とのギャップ
小さい頃はとりたてて明るい性格でもなく友達が特に多いわけでもなく、
「明香」というポジティブな名前と自分の性格とのギャップや、名前負けをしているようなコンプレックスを感じていました。
「明るく香る」
文字通りそんな人になって欲しいという両親の名付けの理由を聞いてはいましたが、果たして自分はそんなに明るく香り立つような魅力のある人間だろうか・・・と。
小中、そして高校まで感じていたのは、ある種の「生きづらさ」でした。
それは学校生活での窮屈な集団行動や女子特有のグループ行動への馴染めなさ、だったのかもしれません。
◆自分自身の解放
大学生になった時が私にとってのひとつの転機でした。
集団行動にとらわれることなく自分の意志で判断し行動できるのびのびとした環境に恵まれ、ようやく自分自身のアイデンティティを自由に表現できるようになったのです。
好きなもの、やりたいことに素直に向き合い、自分らしく形にする喜びを知り、楽しく生きられるようになったことで、自然に笑顔が増えるようになったからでしょうか。
周りの人たちからも「笑顔が素敵だね、話しやすい人だね」と声をかけてもらうことが増えました。
大学生活のスタートは、それまでの抑圧から一気に解放されて、「明香」という自分の名前に近付けた大きな転機だったのです。
◆繋がり
そして同じ時期に、もうひとつの「きっかけ」がありました。
突然の父の他界です。
明香の「明」という感じは、父の名前から一字取って名付けられました。
実を言うと、小さいころから父のことがあまり好きではなく、
幼心にも正直、「父と同じ明が付く」名前は嬉しくなかったのです。
中高生になってからも、自分の名前を書くときになんとなく嫌な気持ちになったものでした。
「明香さんて名前、芸能人みたいで素敵。」「爽やかで響きの綺麗な名前だね。」
そんなふうに人から褒められても素直に喜べないもやもやとした気持ちを抱えていました。
そして迎えた父との別れ。
私が19歳の時でした。
父とは何かと気持ちが平行線のまま、喧嘩したまま別れてしまったような、
もう自分の力ではどうにもならない やるせなさ ばかりが残りました。
けれど、年齢を重ねるにしたがって、自分の良さに気付き自分らしく生きられるようになると、自然と「明香」という名前も誇らしく思えるようになってくるから不思議ですね。
その名の通り明るく一緒にいて気持ちの良い人であろうと心がける私がいました。
亡くなった父との関係をやり直すことはもうできないけれど、
「明」という名前の一部をもらっていることにはきっと意味があるんだろうなと、父との繋がりや家族の絆を 素直に受け止められるようになったのです。
生前の父に良い思い出があるわけではありませんし、そのこと自体は変わりませんが、
父の娘として生まれてきたことにちゃんと意義があると思えるようになりました。
幼い頃の私にとってはコンプレックスでしかなかった「明香」の名前ですが、
父はちゃんと、将来娘が 名前の通り明るい女性になるだろう、と見越して名付けてくれていたのかな・・・。
◆私らしく
今では、自分の名前に喜びや誇りを感じ、この名の通りの人間であろうと前を向く自分がいます。
名前にあと押しされている、支えられている。
名付けてくれた両親や、人生で関わりを持つたくさんのご縁ある方たちとの中で、気付くことができた「本当の自分の姿」だと感じています。
明香さんのプロフィール紹介
ASUKA 山梨県生まれ、香川県丸亀市育ち。2008年多摩美術大学造形表現学部デザイン学科卒。2008年花王株式会社作成センターパッケージ作成部に入社。国内外のヘアケア、ボディケア、ヘルスケア商品、化粧品、健康食品などの商品のパッケージデザインを多数担当。2013年有限会社春華堂企画部に入社。2014年7月にオープンした商業施設nicoeの新規ブランドの立ち上げに携わる。2014年日本食研究ホールディングス株式会社のMK・デザイン担当のグループ会社に入社。自社の商品パッケージデザイン、取引先の食品系中小企業の商品や売場の企画・デザイン提案を通してブランディングに携わる。2017年3月より個人事業主として独立。現在は中小規模の会社に向けて、お店・商品のブランドづくりを企画・デザインを通してトータルディレクションを行っている。身近な相談役デザイナーとして、クライアントと一緒に感動体験を届けるお手伝いを仕事としている。
私たちの夢
「名前を愛する」それは自分自身を愛するということ。
「自分自身を愛せる」それは自分以外の大切な人をも愛せるということ。
私たちの夢は、「名前」に「想い」を込めた「印」を通して、
その一歩をあと押しすることで、自分自身を愛し、
自分以外の大切な人をも愛せる、愛に満ちた世の中をつくることです。